前々回は完全競争市場では限界費用曲線が供給曲線になることを、前回は限界費用曲線と生産者余剰について勉強しました。今回は市場供給曲線について勉強しましょう。

前々回にみた供給曲線は個別企業のもの(個別供給曲線)でした。まず、ここから市場供給曲線を導き出してみましょう。3つの企業A、B、Cからなるような産業を考えます。下の図の左側の3つのグラフの赤い線は企業A、B、Cそれぞれの個別供給曲線です。また、価格が100円の場合の生産者余剰を黄色でしめしています。
図0085_個別供給曲線と市場供給曲線
個別供給曲線は限界費用逓増の法則(くわしくはこちら)の性質を反映して生産量がゼロ近辺では接線はほぼ水平ですが、生産量が増えるにつれて急な右上がりになるような形をしています。一番右のグラフの太い赤線は、横軸に関して3つの企業の生産量を足し合わせたグラフです。たとえば価格が60円のときは企業Aの生産量は10個、B、Cはゼロなので右のグラフでは10個になっています。価格が150円のときは企業Aが12個、Bが13個、Cが14個なので、右のグラフでは12+13+14=39個になっている、というぐあいです。このようにグラフを足し合わせることを簡単に「横に足し合わせる」といいます。というわけで、一番右のグラフの太い赤線がこの産業全体の、ということはその産業で生産されるモノの市場全体における供給曲線ということになる、ということでこれを市場供給曲線といいます。また、市場全体の生産者余剰を黄色で示しています。企業の数が3つと少ないのでこの市場供給曲線は不規則な形をしていますが個別供給曲線にあった、「生産量がゼロ近辺では接線はほぼ水平だが、生産量が増えるにつれて急な右上がりになる」という性質は弱められていることがわかります。
ある産業に属する企業の数がもっと多かったらどうなるでしょうか。正確にはそれぞれの産業によってことなるでしょうが、一般的には下のグラフのように右上がりの直線で近似されると考えます。黄色の三角形は価格がp1、生産量がX1のときの市場全体での生産者余剰をあらわしています。
図0086_市場供給曲線と生産者余剰
これでやっと、市場需要曲線と市場供給曲線がでそろいました。では、市場需要曲線と市場供給曲線を1つのグラフに書いてみましょう。
図0087_市場需要供給曲線
市場需要曲線と市場供給曲線が点E(価格がp1、生産量がX1)でまじわっており、ここで均衡します。どうやって均衡点に達するかについては次回みることにしましょう。

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今週は予定していたところまで話がすすみませんでした。いつになったら消費税にたどりつけるのやら...

つづく